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生産者日記

こころ野便り 農業について思う事 その16

広大な八郎潟の干拓田の横を歩く。
真っ平らな干拓田の遥か向こうに男鹿半島が見える。
広大な田園風景だが、北海道のそれとは違う。向うに海が有るからかな。
大規模な稲作、減反、農政。
「国の政策に右往左往したくないな。」農業について何も知らない若造であるが、そんな事を思った。

国道沿いの民家に差し掛かった時おばさんが、声を掛けてきた。
「何で歩いてるのさ、歩いてたって何も面白くないでしょ。」と言う。
面白くない事も無いと思っているけれど答えに困っていると
「そこに山が有るからって登る人も居るしね。」と自ら助け船を出してくれた。

「あんたみたいな人を見ているとりんごでも梨でもあげたくなるよ」と言っていた。
結局何もくれなかったが、この時の会話は、未だに時々思い出す。
そしてちょっと質問を変えてみる。
「何で農業してんの有機農業なんて面白くないでしょう。」そして躊躇なく答える。「面白いよ!」と。

もし、今あのおばさんが、畑で汗まみれで働いている私の姿を見たらリンゴとナシを持って来てくれそうだ。
「あんた、歳取らないね」と 息子にりんごと梨を渡すかもしれない。

田中真弥

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