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生産者日記

こころ野便り 農業について思う。その22

福井県と滋賀県の県境の峠をどんどん下って行くとついに琵琶湖が見えた。
子供の頃から幾度も見てきた海の様に広い湖を見てとうとう帰ってきた事を実感した。
湖畔近くに辿り着いた頃には日は、もう傾き始めていた。
薄暗くなりはじめた頃自衛隊の車が待っていた。

この日宿泊予定の駐屯地までの先導をしてくれたが、結構な山道を登る事になった。
駐屯地では、大勢の若い隊員が出迎えてくれた。
翌日は、琵琶湖から少し離れた所を歩いた。高島の旧道を歩いているとおじいさんが、
「おお・偉い事やっとるな俺は、お前に何かやりたい(あげたい)やりたいけど何も無いこれを持ってけ。」
とポケットからラグビーボール型の小銭入れを出してそれをくれた。

今もこの小銭入れを持っている。
入っていたお金もそのままにして。
そこからは、琵琶湖沿いを南下し和邇の浜辺のユースホステルに宿泊した。
そこでは、吹奏楽部が合宿をしていた。
夕食を食べてから浜辺に出ると様々な楽器の音が思い思いに響いていた。

まとまった音楽に成っていなかったのは残念だが、琵琶湖のテンポの早い小さな波音と相まって心地よい時が流れていた。

田中真弥


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